not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

タリーズコーヒーが日本に出来るまでを書いた「すべては一杯のコーヒーから」

学校の図書館で何かおもしろそうなものはないかと思い借りた。就職活動の面接の合間などでカフェにはよく立ち寄ったが、タリーズよりもドトールによく行っていた。理由は安いからだ。この本を読んでタリーズにも行ってみようと思った。

タリーズはスタバと同じシアトル系のコーヒーショップというのは聞いたことがあった。なぜシアトルにはコーヒーショップが多いのかは知らなくて、以前から気になっていた。そのことが本書には書いてあった。3点ほど理由が挙げらていた。

・寒い

・シアトルは金融都市。NYとの時差が3時間なので早起きの人が多い

・シアトルの人は新しいもの好き

1号店は銀座だったようだ。その理由はブランディングを進めるためである。タリーズのようなちょっと良いコーヒー、付加価値の高いコーヒーを売ろうと思うとイメージが大事だ。松田氏が銀座を本家アメリカのタリーズに勧めたのはそうしたことからだった。当初、販売路線が確立されたデパートやショッピングモールでの出店を考えていたようだが、それだと高級なイメージがなかなか根付かない。本書後半で焙煎の権利でもめた話でも、大手飲料メーカーがコンビニなどで販売するかもしれないことが出ていた。スタバのようなコーヒーがコンビニで置いてるのはよく目にするが、それがスタバはすぐ手に入る安っぽいものというイメージにつながっているかと思えば、関係ないように感じる。

銀座店オープン当初の松田氏の働きぶりがおもしろい。店で寝泊まりするのは当たり前、良いコーヒーを飲んでもらえるなら何でもする。印象的だったのは、次の話。近くの歌舞伎座での講演が終わったあとは、どっと人が流れてくる。それを利用して、お客さんの先頭に松田氏が立ち、自然な流れでお店に誘導するとお客さんが入ったという。想像してしまって思わず笑ってしまった。

タリーズに興味は出たが、生憎近くにタリーズがない笑。だから行くには電車で数十分かかってしまう。おまけに僕は味音痴なのでコーヒーの味の違いはわからないと思う。それでも何かの外出のついでに今度見つけたら行ってみよう。