not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

高倉健・吉永小百合出演の映画「動乱」を見た感想と当時の結婚観

五・一五事件から二・二六事件の中、指揮を執る青年将校(高倉健)とその妻(吉永小百合)を描いた映画。

題材が昭和の初めのことなので、何が起こっているのかわからないことが多々あった。だから2時間半という時間がとても長く感じられた。

宮城(高倉健)の部下は姉(吉永小百合)の身売りのことを聞き、軍を抜け出す。部下は捕まえられ、その際に上司を殺害してしまったことから死刑となる。姉の身売りのことを知り、宮城は情状酌量の余地があると抗議するも、部下は死刑になってしまった。宮城は部下の気持ちを思い、姉にお金を渡す。後日、宮城は薫(部下の姉)と朝鮮の遊郭で再開する。宮城はそんな姿の薫に激怒するも、放っておけない。

娼婦だった薫を妻にすることは、宮城の立場を考えればありえない。しかし宮城本人は体裁を気にして籍を入れなかったのではないと思う。宮城はいずれは腐敗した軍、警察、政府に立ち向かう身だった。そんな宮城と結婚すれば薫がちゃんと生きていくのは難しい。それを考えて籍も入れず、子どもも作らずいたんだと思う。

宮城が毒薬をもられて、寝込んでいる時、薫はずっと看病していた。宮城が目覚めた時、薫は嬉しかっただろうが、その場に居合わせた部下の目もあってか、別室にすぐに移動する。そこで少し笑いながら、嬉しそうにしている表情がよかった。