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not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

夏目漱石「こころ」を読んだ感想

書評

こころ (集英社文庫)

こころ (集英社文庫)

日本の小説が読みたい

カラマーゾフの兄弟」をあんまり面白く読めなくて、日本の小説を読みたいと思うようになって、それなら「こころ」だと思って読んだ。「こころ」は高校の現代文の授業で一部分だけ読んだことがあった。でも全部読んではなかったので、折角だし読むことにした。読んでみて、自分はやっぱり日本の小説の方が読み易いと思った。情景を思い浮かべながらスイスイ読めて気持ち良かった。

視点を変えて読むと面白い

さて内容だけど、とても面白く読めた。社会人の生活で、なかなか落ち着いて考えることがないので、じっくりと読むことができて、良い時間を過ごせたと思う。特に後半の先生の遺書の部分は一気に読むことができた。「こころ」の面白いことは、登場人物が同じ場面にいても、それぞれ考えていることが全く違うということだ。すべて読み終わって、またもう一度読むと一層おもしろいのではないだろうか。先生、K、わたし、先生の奥さんの視点に立って読み方を変えてみるのが良いだろう。

墓参りに誘う奥さんが怖い

奥さんがKが亡くなった後に、先生を誘ってKの墓参りに誘ったのがちょっと女って怖いなと思った。自分の解釈ではKと先生の奥さんは付き合うまではいかないにしても、親交はあったと思う。Kが奥さんに気があることわかっていても不思議ではない。Kが自殺をして、先生の奥さんは少しは自分がその原因に関係があるのではないだろうかと思ってもいいはずだ。それなのに墓参りに誘うのはなかなかすごいと思った。

高校生には早すぎる?

高校の授業ではやたら「自尊心」という言葉を用いて、小説の内容を解説してた覚えがある。「自尊心」という言葉を覚えたてのような17歳くらいの自分が、この小説を読んでも、人生経験が少なすぎて面白く読めないと思う。今になって読めるというわけではないけど、高校生にはわからないだろうなあと。でも高校生くらいから、このような名作に触れる機会があることは良いことだ。それがなかったら、自分も読むことはなかったと思うし。

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