not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

嫌いを好きと言っているのかもしれない。

興味本位で図書館で少し読んでみたが予想以上におもしろかった。特によかったのが「家庭内ストックホルム症候群」である。ストックホルム症候群と言うのは昔、ストックホルムで銀行強盗が起こり、その犯人と人質のあいだに友情関係が芽生え中には解放後、結婚した人までいるというものだ。なぜそのようなことが起こるのかというと生命の危険にさらされた時は犯人が喜ぶことをしたほうが助かる確率が高くなるからだ。

それと同様なことが家庭内で怒っていると筆者は言う。それが父親で父親が暴力的であったり、怠惰であったり浮気症である場合、娘は父親になんとか好かれようとする。なぜなら子どもにとって親は生命を維持するために重要な人物であるため、育児を放棄されたら餓死してしまうかもしれないからだ。嫌いであるのに好きであると自分に思い込ませ、無意識にそれに沿った行動を娘は取ると言う。その修正がそのまま成人した後にも続いて彼氏を見つけるときもその基準で選んでしまうらしい。ダメンズばかり選んでしまってどうしよう?といういい分などかわいいものだと思っていたが、嫌いなものを好きと思いこんでいるとすればそれは恐ろしいことであるだろう。幸せになろうとしてもなかなかなれないだろう。父親像からその人の性格を判断するのはいささかやりすぎだとは思うがこのような話もあるみたいなので参考にしておきたい。