not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

「ラストエンペラー」を見た感想とそれにまつわる坂本龍一の話。

一人の人物の人生を追う映画には、キューブリックの「バリーリンドン」やトムハンクスの「フォレストガンプ」などがあるが、通じて言えるのはスケールが大きく金がかかっているということだ。良くも悪くもそこに目がいきがちで、その作品の言わんとしていることがよくわからなくなってしまう。あと長いということも共通している。

僕が歴史物に疎いということもあるので、あんまり良いと思わなかった。中国の人がみんな英語を話しているというのもしっくりこなかった。当時は本当に皇帝をそのように教育していたのかもしれないが、なぜ英語?というツッコミを入れたくなった。

音楽担当の坂本龍一が甘粕役で出演しているということを前もって知っていたので、いつ出るのかと楽しみにしていた。出てきたの見たときは「あ、教授だ」としか思わなかった笑。

実はこのブログのタイトルである「not good but great」といのは坂本龍一のエッセイタイトルから頂戴している。

坂本龍一が「ラストエンペラー」で映画音楽をつくり、初めて制作のジェレミー・トーマスに聞かせたときに、ジェレミーは「ユーアーノットグッド・・・バットグレイト!」と答えたそうだ。それの返しがかっこよかったからタイトルにした。そのエッセイを読んだのは数年前だ。今になって映画を見て、そのエッセイとの関連が頭に出てくるとき、とても良い充実感に満たされる。小説を読んだり、映画を読むことが好きなのはそのような昔の出来事を今に関連づける行為がおもしろいと思うからかもしれない。