道頓堀川周辺で水商売をしている人が数多く出てくる。見た目は派手で、邦彦のような若い者から見れば、お酒を飲んでお金がもらえるなんて割のいい仕事だと思われている。しかし実際は、若いときにしっかりと目標を持ってがんばっていなかったことを後悔していたり、両親を亡くし孤独な人がたくさんいる。言いようのない未来への不安というのが見ていて、伝わってきた。だからまち子が自分の意志で邦彦と付き合おうとしていたのだと思うし、哲生が息子の将来を心配したのだと思った。
最後に邦彦が刺されたのは意外だったのでショッキングだった。原作の小説ではどうなっていたのだろう。