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プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

【第13~18話】攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXを見た感想

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第13話 ≠テロリスト

16年前にテロリストに誘拐されたエカが海上プラント上で発見された。捜査員から送られてきたDNAはエカ本人の物だった。写真は16年前のエカと同じ姿だったので、義体ということも考えられたが、テロリストは義体化を反対していた集団だったのでそれは考えにくい。

幼くして父の会社のPRのために電脳化されたエカのことを人ごとだと思えない草薙。当時はまだまだ電脳化が珍しかったらしい。草薙の年齢も考えると、無理矢理電脳化された過去を持つのだろうか。

草薙らはエカのところに侵入すると、そこには老婆がいた。エカの首の後ろを覗くと、そこには電脳化された後が見当たらない。実は老婆に見えた女性がエカだった。バトーが捜査員の生き残りを見つけたときに、消してくれと言われたのは、捜査員が老婆の記憶を見たからであった。壮絶な記憶を辿ってしまい、その記憶を消してくれという意味だった。

ここからは僕の推測。壮絶な記憶とはどんなものだったのだろう。たぶんエカが子どもを生んでいることから、テロリストに虐待を受けたのではないだろうか。ではなぜエカの子どもがテロリストのリーダーになっているのか。そこがよくわからない。

このあたりを見るといろいろな解釈があるみたい。
攻殻機動隊STANDALONECOMPLEX13話「≠テロリ... - Yahoo!知恵袋

義体とか電脳、クローンがごっちゃになってきて、わけがわからなくなってきた。

第14話 全自動資本主義

元数学者の横瀬は株の才能を発揮し、大儲けしていた。貧しい労働者から搾取していることに恨みを持つ中国人殺し屋のフェムは横瀬の暗殺に向かう。

最初、金融屋への襲撃を草薙らがするのだが、油断していてアンドロイドに草薙はふっとばされてしまう。それでゴミ捨て場に放り出された草薙。いつもちゃんとしているのにゴミだらけになっていた草薙がかわいく見えた。今回はそれで服を着替えるということもあって、草薙の露出がやたらに激しい。

フェムの襲撃を止めた草薙らは、横瀬の暗殺を阻止した。しかし横瀬はとうの昔に死んでおり白骨化していた。横瀬の死に気付かなかったのは、横瀬が書いたプログラムが動き続けていたからだ。

終わりはトグサの家。トグサの奥さんが株で儲けたという。トグサは横瀬について詳しかった。それは横瀬の大豪邸を取材するテレビを見ていたからだ。奥さんが株をやっていたことを考えるともともと知っていたのではないだろうか。トグサと奥さんが部屋を出て行ったあと、パソコンが起動し、勝手に株を買い始める。これは横瀬のプログラムに関係がある動きなのだろうか。買っていた株がセラノ社だった。セラノはこれまでの話で出ていたような。

第15話 機械たちの時間

タチコマが主役の回。タチコマは草薙がタチコマを見る目が変わってきているのを感じ取る。それはタチコマが自我を持ち始め、生と死や神について考えだしたということだった。人間のような思考を持つことは兵器としては致命的。草薙はタチコマの処分を考えていた。

ロボットと人間に対しての生命論?のようなものをタチコマが喋るところがたくさんあり、全体として退屈だった。話が難しい。

・参考 ネタバレ1のみ
http://www.sdls.jp/~barista/aoi/contents/0185.html

参考ページを読んでみると、少しわかる。ゴーストを持てる今では、肉体がなくなってもゴーストがあれば死ぬわけではない。

バトーがゴーストを持つのなら、バトーはすでに何回か肉体が破壊された経験を持つのだろうかと思った。

第16話 心の隙間

タチコマは前回の話もあって、ラボ送りとなった。もうタチコマは出てこないのだろうか。


かつてパラリンピックのボクシング?銀メダリストだったザイツェフがスパイ容疑の疑いあるとのことで、バトーは潜入捜査を命じられた。「義体の隙をつく」というやり方を持っていたザイツェフにわざとバトーは負けて、ザイツェフに接近する。バトーはザイツェフの家に行くと、奥さんが家で作ったお酒でふるまおうとするも、ザイツェフはもっと高いお酒を出せという。単なる予想だが、オリンピックで負けたことにより、奥さんとの仲も悪くなっていたようだ。ここでの会話でバトーは結婚して、子供もいるということが明らかになる。これは本当なのか?

英語の題名が「Ag2O=酸化銀」になっている。これは錆びた銀メダリストという意味である。
攻殻機動隊SACの16話ですが、タイトルが「心の隙間」で、サブタイトル(?)が「Ag2O」でした。この「Ag2O」には...|質問・相談が会員登録不要のQ&AサイトSooda!(ソーダ)

というか調べてわかったけど、最後に投げ捨てていたのはタチコマのオイルだったのか・・・。ひょっとしてとは思っていたが表記を見て、確信を持てなかった。

第17話 未完成ラヴロマンスの真相

荒巻と草薙は会議のためにイギリスに来ていた。会議終了後、帰国まで時間があるので荒巻は旧友の女性と会う。やけに親しげな様子を見ると、昔の彼女なのだろうか。いやでも荒巻の年齢を考えると釣り合わない気がする。荒巻は電脳化しているってのは年齢を自在を操れるみたいなこともできるのか。彼女は元政府の関係者で、今はイギリスでワインを貯蔵して、それを不動産のように売買している。ワインは年代物になると価値が上がるので手堅く儲けられるというわけだ。

そんな中、荒巻に彼女は仕事の中で不正があることを相談して、手を貸してほしいという。荒巻は管轄外だし、私情をもちこみくないので断る。そうしていると、強盗が来て二人を人質にとる。すぐに警察が来るも、警察は人質のことなど気にしていないかのように狙撃してくる。荒巻は警察と不正が絡んでいると見抜き、自分たち全員を消すつもりだと察知する。死にたくないので荒巻は知恵を強盗に貸し、なんとか警察に捕まえられないように作戦を立てた。それが功を奏し強盗たちは逃げることができ、荒巻と草薙は不正を検挙することもできた。かなり話を割愛した・・・。

解説ページはこちらのほうがもっと詳しい。
http://www.sdls.jp/~barista/aoi/contents/0301.html

第18話 暗殺の二重奏

中国の外務次官が訪日することになった。目的は鹿児島にある戦死者の慰霊碑に行くことだった。中国の人も多くが眠っているという。そんな中、外務次官を暗殺する計画がささやかれ、荒巻らは警備にあたることになった。
荒巻は指揮をバトーに任せて、荒巻はかつての同僚、辻崎の7回忌に向かう。そこで辻崎の娘から弟のユウの様子が最近おかしく、行動が父に似てきて不安だという相談を受ける。荒巻は私情を盛り込んで、捜査をすることはできないと断る。

一方暗殺犯の調査で、浮上してきた犯人候補がユウだった。草薙らは急いでユウの自宅に行くも、そこには姉のサオリしかなかった。サオリにユウが犯人の疑いがあると言い、情報提供を求めた。そこでわかったのは、ユウの父英雄はユウにPCを残しており、ユウが16歳になったときにPCを受け取ったということ。PCのなかには英雄の記憶が入っていた。英雄が記憶を残した理由は沖縄での参事を後世に伝えるためだった。ユウはてっとり早く、その記憶を自分の電脳にコピーした。結果、ユウと英雄の人格が混同してしまった。

英雄自身は暗殺という気持ちはなかった、ユウは若さゆえなのかショッキングな記憶を目の当たりにして、憎悪の念が芽生えたのだろう。ちなみにこの物語の設定は第三次世界大戦後なので、沖縄の惨事というのはどういうことなのか明確にはされていない。

草薙らが暗殺を阻止した後、ユウの電脳には犯行が成功したという記憶が埋め込まれた。それによって憎しみが消え、その後犯罪の予防策になった。しかし辻崎英雄なのかユウなのか、よくわからない人格をもつ人間が誕生したことになった。サオリはユウが生きていれば構わないと言い、今回は終わる。

英雄とユウの人格が混同した状態で、荒巻と電話で話していたとき、一人称がごっちゃになってわけがわからなかった。「私」と「俺」を同時に使うと、いったいその人物が誰なのかわからなくなる。


シリーズ全体のネタバレもあるので、さらなる解説を見るのは要注意。
http://www.sdls.jp/~barista/aoi/contents/0370.html