not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

隈研吾「建築家、走る」

とても面白かった。GWに暇なときに読んだ。当初は隈研吾が今まで建ててきた建築について、解説する感じかと思ってたけど話題は広くて、隈研吾の思想とかいろいろ書いてあった。

渡米、バブル崩壊マツダショールームの不評、地方の仕事、中国の竹の家、震災。。。読んで感じたのは時が経つにつれて、隈研吾が自分を滅している、自分を取り払う、自己中でなくなっているように感じた。クライアントの悪条件を楽しむ姿勢が、とても柔軟だし、境地に達していると思った。

読んで建築はとても影響力があるのだと思った。それを暴力性とまで言ってしまうところが面白いし、建築家が担う責任は大きいものだと感じた。コンクリートの中がスカスカであることは素人にはなかなかわからないけど、建物を実際に行ってみて、隈なく見ることができる。成果物が丸見えというのは批評の対象にもなりやすく、建築家へのプレッシャーもハンパないだろう。ストレスで禿げそう。

10宅論

若い頃のニヒルな目線で建築を批評した「10宅論」という本があるらしい。こういう黒歴史っぽいところもあると知ってニヤニヤしてしまったw

写真

マツダショールームM2ビル。形がヘンテコ。

中国の竹の家。竹は脆く、腐りやすいので、使うには工夫が必要。虫かごと本人が言っててワロタ。

アオーレ長岡。長岡には行ったことないけど、田舎というイメージがあったので、こんなオシャレな市庁舎があるのは驚き。しかし木の板がすのこに見えてしまった。