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プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

貧乏人の経済学

「貧乏人の経済学」

「絶望を希望に変える経済学」が面白かったので著者の他の本も読んでみた。著者はインド人でインドの生活についての記述が特に詳しい。経済学の難しい用語や数式は出てこず、フィールドワークの記録なので面白く読めた。

以下はメモ。

飢えている人にお金を援助すると食べ物にお金を使うとは限らない。酒やタバコに使う人もいる。またお金を持つとそれらをより高いカロリーに使うようになるという。だからお金を与えた後はむしろ摂取カロリーが減少することもある。つまり人間はまずくて栄養があるものを食べるより美味しいものを食べようとする。

貧しい地域では食べ物よりも祭りにお金を使う。インドでは貧困者の支出の一部は祭りである。他にもアフリカのスワジランドでは以前までは葬式に多くのお金を使っていた。他にも娯楽としてテレビを見る環境を整えるために長期間貯金するものもいる。栄養価の高い食べ物を食べている人は生産性が高いと分かっているがそのような変化に貧困者は懐疑的である。変化は時間がかかりすぎるものと考えているのですぐに楽しめる祭りや娯楽にお金を使う。