not good but great

プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

「美味しんぼ」 第069話 「再開の丼」で出てきた芸に通じるという、すじ肉を使った牛丼

落語家の弟子と師匠との確執

2代目福福亭末吉を襲名するために弟子が奮闘する話です。落語家末吉の親も落語家。父との競争相手であった八笑に末吉は弟子入りします。落語家末吉は売れて調子に乗ってしまい、八笑師匠とケンカをして門を飛び出します。

独演会で出す料理

末吉は反省し、3年間アルバイトだけで生活し、コツコツと芸を磨きます。山岡は自分の会社で独演会をすることを提案します。そこで出す料理を考えていたところ、末吉は知り合いの料亭から料理を出してもらうことを言います。しかしそれでは昔の繋がりにまだ固執していることになってよくありません。これだと自分の父親や師匠の人気にかじりつこうとしていると捉えられても仕方ありません。

芸に通じる牛丼

そこで山岡は牛丼を出すことに決めます。この牛丼には固いすじ肉を使っています。臭みを消すために一度煮た後、水を捨てます。そのあと日本酒を入れて丸2日間弱火で煮るのです。料理自体は簡単ですが、作り手の根気が必要な料理です。そこが芸に通じているということになるんですね。

独演会は見事成功。八笑師匠も牛丼を食べて、すぐに芸との共通点を見出だします。最後はめでたく2代目福福亭末吉を襲名できました。

落語「船徳」は実際に古典落語として存在するようです。
第22話「船徳」