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プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

「嘘つきアーニャの真っ赤な嘘」

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

ロシア語同時通訳者・作家の米原万里さんの「嘘つきアーニャの真っ赤な嘘」を読んだ。米原さんは小学生?のとき5年間チェコプラハに住んでいた。ロシア語の学校に通っており、そこで出会った3人の友だちがいた。その友だちと30年ぶりくらいに再会する話。3人とも連絡を取っていなかったので、住所や連絡先がわからない。通っていた学校の資料やら学校を転校するときにくれた手紙やらを頼りに探していく。

この本の面白さは様々な国の文化や歴史について触れることができるところだろう。特に中欧諸国、社会主義だった国のことがわかる。チェコの学校には周りの国から亡命してきた子どもたちがたくさんおり、50カ国以上の国の出身者がいたらしい。そこでの公用語はロシア語になる。それぞれが政治的な理由などで亡命してきており、祖国を愛する子どもが多かった。小学生の年齢なのに、自分の国の歴史を理解していたりと大人顔負けの知識を皆持っていたようだ。

3人の友達は皆、プラハを離れており、ドイツ、イギリス、ボスニアに移って住んでいた。移住理由も様々で、30年間の歴史が少しずつわかっていく様はまるで推理小説を読んでいるかのような気分になった。