この本の面白さは様々な国の文化や歴史について触れることができるところだろう。特に中欧諸国、社会主義だった国のことがわかる。チェコの学校には周りの国から亡命してきた子どもたちがたくさんおり、50カ国以上の国の出身者がいたらしい。そこでの公用語はロシア語になる。それぞれが政治的な理由などで亡命してきており、祖国を愛する子どもが多かった。小学生の年齢なのに、自分の国の歴史を理解していたりと大人顔負けの知識を皆持っていたようだ。
3人の友達は皆、プラハを離れており、ドイツ、イギリス、ボスニアに移って住んでいた。移住理由も様々で、30年間の歴史が少しずつわかっていく様はまるで推理小説を読んでいるかのような気分になった。