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プログラミング、アート、映画・本の感想について書きます。

映画・書評「マスカレードホテル」(東野圭吾)

映画「マスカレードホテル」があると知ってまずは原作の小説を読んだ。ラストの展開はハラハラしながら読めた。ホテルという不特定多数の人がやってくる場所を舞台にしていると変な人を小説に登場させやすいなと思った。また新田と尚美がそれぞれの仕事に誇りを持っており、その内容が対照的であることも物語を面白くしている要素だ。人を疑う刑事という職業と、お客様を信じるホテルの従業員。その刑事が潜入捜査でホテルの従業員になるという設定がおもしろい。

やっぱり人気な小説は物語が面白くなる設定が随所に見受けれると感じた。

地上波で映画が放送されていたので見た。500ページを超す原作をどうまとめていくのかと楽しみながら見ることができた。当然、詳細な部分は適度に省略はされたいたが要素要素は原作に忠実だった。新田を木村拓哉が演じており、醸し出す気だるさと仕事はやるときはやるという頼り甲斐がキムタクぴったりだった。尚美役の長澤まさみも自然だった。

ただやはり犯人の描写を他の登場人物よりも時間をかけてしっかりしすぎていたと思う。原作を読んだときは「あのときの些細なことが重要だったのか!」という発見があったが、映画は割と目立っていた出来事だったので原作を読んでいない人にとってそこまで驚きがなかったのではないかと思う。